TREATの箱山です。
11月に行われるFun Trails Round 秩父&奥武蔵 100Kに出場します。
4月のレース後は11月に向けてトレーニングを積んできました。
レースでは当日に最良のコンディションでスタートできることが目標を達成することにつながります。
コンディションを上げていくために必要なことは何でしょうか。
今回はレースに向けて行うテーパリングについてその概要をご説明します。
テーパリングとは?
「テーパリング」と聞いて聞きなれない方も多いのではないでしょうか。
まずは「テーパリング」とは何なのかについてご説明していきます。
レースに出場する際に、前日までハードなトレーニングを続ける方は少ないと思います。
記録を狙っていたり、ここぞ!という大一番のレースであれば尚更だと思います。
レース前には練習量を落とし、当日にはトレーニングの疲労が抜けているように意識することが多いと思います。
実際に僕も今まで競技を続けてきた中で、何となくではあるもののレース前には少し練習を調整して当日に疲労が残らないようにということを考えていました。
ただ決まったパターンがあるわけではなく、主観的な感覚や提示された練習プログラムの中で自分ができる調整をしていたというのが実際です。
テーパリングとはまさに、そういったレースに向かうなかで練習・トレーニングの負荷を徐々に減らしていき、当日に高いパフォーマンスを発揮できるようにする戦略のことです。
テーパリングという言葉の意味には徐々に細くするという意味もあるため、このことを考えるとテーパリングとはレースに向けてトレーニングを徐々に落としていく戦略のことと言えます。
テーパリングのポイント
テーパリングとは、徐々に練習やトレーニングの負荷を減らしていくこととご説明しました。
テーパリングを考えていく際に、練習・トレーニングの負荷という概念が出てきます。
トレーニング負荷は、「強度・量・頻度」によって決まります。
テーパリングを実践する際にはこれらの変数をコントロールすることによってコンディションを向上させていきます。
一つ一つの変数を見ていくと、
頻度とは、1週間の中でどのくらいの頻度でトレーニングをしたかということです。つまり週に何回トレーニングしたかということです。
強度は、トレーニングをどのくらいの運動強度で行ったかということでランニングでいうと、スピード・心拍数・パワーなどがその指標になります。
最後に量ですが、これはトレーニングをどのくらいのボリューム行ったかということになります。時間や距離で表します。
これらの変数をコントロールすることによってトレーニング負荷が変化します。
テーパリングを行う際は週間でのトレーニング負荷を把握し、コントロールしていくことが必要になります。
テーパリングにおいて重要なことは、これらの変数のうち
頻度・強度は変えず、量を徐々に落としていくということです。
そして、基準となるのはテーパリング期に入るまでのトレーニング負荷になります。
テーパリングを始めるまでのトレーニング期間でどのくらいトレーニングを積めてこれているかも重要なポイントです。
トレーニングが十分に積めていない状態で、テーパリングをすると疲労は抜けていきますが、コンディションはむしろ下がってしまう可能性もあります。
トレーニング負荷を把握するツールとして有名なのは、TRAINING PEAKSや各ウォッチメーカーが出しているプラットフォームでも確認することが容易にできるようになりました。
(箱山が使用しているCOROSではこのようなプラットフォームがあります)
ここまでテーパリングの概念とその大まかなポイントをご説明しました。
より深く学びたい方は
今回はテーパリングとはどのようなものなのか、テーパリングのポイントをお伝えしました。
今回ご紹介した部分はテーパリングの概要や導入部分に過ぎないです。
より詳しく知りたいという方や実際に数値を出してテーパリングを取り入れてみたいという方は、下記の書籍を読んでみてください。
テーパリングとは何か、そのメカニズムと実践方法について学ぶことができます。
【参考】
TREATが運営するランニングクラブでは、このテーパリングを含めたレースまでのトレーニングの流れを年間を通して実際に学んでいただけるプログラムをご提供しています。
ピリオダイゼーション(目標に対してトレーニングを期分けしてプランを組むこと)に基づくトレーニングによって目標のレースまでのプログラムの組み方を学ぶことができ、レースに向けてのトレーニング、リカバリーの考え方・実践方法を1年間を通して身につけることができます。
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