村田 諒(むらた りょう)
トレイルランニング/マラソン
1992年生まれ。トレイルランニングにハマりすぎて高尾に移住。リモートワークという働き方をしながら仕事もトレランも場所を問わず楽しむ。2018年STYニューヒーロー賞、アジア各国のミドルレンジレースで入賞を果たす。2019年、HURT100で初めての100マイルを走る。
2018年4月 ULTRA TRAIL Mt.FUJI – STY 92km/ニューヒーロー賞
2019年7月 Cameron Ultra Trail 100km/優勝
2020年2月 Tarawera Ultramarathon 100mile/4位
ランニングフォーム改善のため、ウェイトトレーニングを取り入れる
TREATでウェイトを中心としたトレーニングを始めたのは、2020年の8月。もともとウェイトトレーニングがランナーにいいことは分かっていたのですが、なかなか本格的に取り組むことができていませんでした。
2020年はベースの走力アップを図ろうと練習を積む中で、スピード強化のためには、以前からあった課題を改善する必要があると考えたことで、ウェイトトレーニングをスタートしました。
ウェイトトレーニングの目的は、大きくわけて2つあります。
まずひとつは、「ランニングフォームの改善」です。
2020年はレースがほとんどなくなったため、週に2回のポイント練と週1回の距離走を行いスピード強化に取り組んでいましたが、その中で、速いペースで走っていくと後半になってフォームが崩れてしまいます。細かくみていくと、ランニングフォームにおける課題は3つあると思っていました。
- 膝の伸展を出せず、足を設置するときに膝の屈折が強く出てしまうこと。
- 上体が反り気味で、適切な前傾姿勢を保てないこと。
- 筋力不足で、腕が後ろに引けないこと。
ランニングフォームにおいてこれだけの改善ポイントがあることは、大きな伸び代になると考えました。
もうひとつが、「高強度の練習に耐えうる身体を作ること」です。
ハードな練習を積んで疲れてくると、着地が不安定になることがあり、怪我とまではいかないものの、特定の箇所に不安が出ることがありました。怪我を心配することなく継続的にトレーニングを行うためにも、正しい身体の使い方を身に付け、強い身体を手に入れたいと考えました。
当時の僕は、「ランニングフォーム改善」「高強度の練習に耐えうる身体を作る」これらに必要な、筋肉を動かすスイッチを持っておらず、動きを出すための筋力もありませんでした。
これを改善するため、TREATでのウェイトトレーニングをスタートしました。
たった3ヶ月で、自己ベストを45秒更新
ウェイトトレーニングの効果を得るためには「適切なトレーニングを、正しいフォームで行う」ことが不可欠だと思います。これまでに取り組んだことのないトレーニングをいきなり一人で行うのはほぼ不可能だと思い、普段からケアでお世話になっているTREATで指導を受けることにしました。
初めは「適切なトレーニングを正しいフォームで行うこと」の準備段階として、重量などの負荷はほとんどかけず、パワーポジションを把握し、どこでパワーを出すべきなのか、逆にリラックスさせておく部分はどこかをしっかりと身体で理解します。その後、課題に合わせたトレーニングプログラムを組んでもらっています。
またトレーニングを行うなかで苦手なものやできないものが出てきた場合には、単にできるまで続けるのではなく、それに必要な要素を分解して別メニューを行います。その別メニューができるようになったら以前できなかったトレーニングに戻ってチャレンジするという風に、着実にできるようになるトレーニングを提供してくれています。
この自分に合ったトレーニングの過程で、自分は何ができないのか、何が足りないかが明確になっていきますし、不適切なフォームで出来ないトレーニングを行わないことで、怪我のリスクも抑えられていると感じます。
現在はトレーのニングを初めてまだ数ヶ月ですが、扱う重量も増え、ランニングドリルの動きに関しては改善しています。また身体の不安もほとんどなく、計画した練習をしっかりできています。それが走り自体にも繋がっており、5,000mでは1分近くベストを更新して、15:45で走りきることができました。
今後もトレーニングを続けることでどこまで走りが変わるか、そして速くなれるかが楽しみで仕方ないです。